IoT活用で中小企業の未来を変える
Upside合同会社
2017年 IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄に加盟
Upside合同会社は、中小企業に特化したIoT導入コンサルティングを主軸の業務としている会社だ。
創業者の新田哲也さんは、光ファイバーネットワークや、外資系ネットワークベンダーなど、通信分野の業界でキャリアを重ねたスペシャリスト。
これまでの現場で培った数多くの経験や、Upside社独自の企業間ネットワークを生かし、顧客企業が必要とする導入効果をもたらす、バランス重視のIoT導入支援を行なっている。
水産関係のICT/IoT活用について10年以上関わってきた実績があり、現在も八重山漁業協同組合(石垣市)へのIoTシステム導入を共同研究開発中だという新田氏に、upside合同会社の信念や目標、IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄について話を聞いた。
利益を生み出す最適ルートをガイドする
私たちの仕事は、山岳ガイドと同じです。
山岳ガイドは、お客様がどの山に登りたいかを聞いて、必要な道具のアドバイスから山頂までのルート案内までしてくれますが、私たちの行うIoT導入コンサルティングも、コスト削減や利益拡大などお客様にとってのIoT導入目的をしっかり把握した上で、それを達成するための最適なプランやルート、それに必要なツールなどをご案内する仕事です。
Upsideの特徴としては、自社の製品や商材を持たないことが挙げられます。これは、我々のコンサルティングが「自社製品を売りたくて行う営業行為」ではなく、「お客様の事業利益に貢献する“成果”を提供する仕事」であるからです。
常にニュートラルに、他社の製品・ソリューションを紹介しながら、より良い道筋をガイドするというのが私たちの仕事だと考えています。
「お客様目線」の徹底的な関係構築
前職で取り扱っていた無線機器を使った研究がきっかけで、私自身は2005年から水産関係のICT/IoT活用に携わってきていました。そこからご縁がつながり、現在は石垣市の八重山漁協さんとパヤオナビ(浮漁礁漁法における漁場選択支援システム)の研究開発を行っています。
参考URL https://www.upside-llc.com/case_study/case01.pdf
実は一般的には、ITと漁業のマッチングってたくさん失敗しているんです。
それまで、命をかけて経験と勘だけでやってきたベテラン漁師さんに、ICT/IoTの技術があったほうが便利でよくなりますと言っても、それは押し付けにしかなりませんし、漁師さんや漁協さんから具体的に「こうしてほしい」と言われることは基本的にはありません。
ですから、我々はまずこちらから現場の漁師さんたちのお仕事の運用を学ばせていただいて、「ここにIoTの技術を導入すると便利になりそうだ」という部分を探り、シンプルなシステムを考えます。
それを試験的に運用させていただいて、結果を共有し、ICT/IoTを利用して実現できる便利を体験してもらうことで少しずつ考え方のギャップを埋めていくようにしています。
時には年単位の時間がかかることもありますが、このプロセスは弊社がIoT導入をするうえで一貫している事です。
ICT/IoTは「あると便利」だけど「必須ではない」ものです。それがなくても人は生きていけるわけですから。だからこそ、丁寧な関係構築を大切にし、期待値以上のサービスと成果を目指さないといけないと思っています。
地域を支えるIT企業でありたい
これまでも、IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄の会員でもあるウェバートンさんとの協働で「みまもりーね」など、高齢化社会の中で地域社会の安心・安全にも役立つIoTシステムの開発支援をしてきましたが、弊社としては今後沖縄でも介護福祉の分野でお役に立てることがあるのではないかと思っています。「なくては困る」ではないけど、「あった方が便利」という部分にコミットしていきたいのです。
IoTビジネス推進コンソーシアムの魅力とは?
IoTビジネス推進コンソーシアム沖縄の加盟企業には受け身ではなく能動的に活動することが求められますが、共に汗をかき活動することで信頼感が生まれ、協働する礎が築けます。
また、各企業の得意分野が異なるので、複数企業の協業であるからこそ成り立つ事業モデルに取り組んでいけるという可能性にも溢れていると感じています。
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